「切らない」ヘルニア治療。椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)のご案内
腰椎椎間板ヘルニアの痛みやしびれで悩んでいるけれど、「手術をするのは怖い」「長期間の入院は避けたい」……。そんな不安を抱えていませんか?
当院では、お薬やリハビリなどの「保存療法」と、メスを入れる「手術療法」のちょうど中間に位置する第3の選択肢として、「ヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)」を導入しています 。
1. ヘルニコアって、どんな治療?
ヘルニコアは、椎間板の中に「コンドリアーゼ」という酵素を含んだ薬を直接注射する治療法です 。
- 目的: 飛び出したヘルニアを内側から縮め、神経への圧迫を弱めます 。
- 方法: レントゲンで位置を確認しながら、細い針で一回だけ注射します 。
- 時間: 注射自体は数十分程度で終了します 。
2. なぜ「注射」でヘルニアが治るの?(仕組みの解説)
ヘルニアの主な成分は、水分を蓄える力が強い「プロテオグリカン」という物質です 。
- 酵素の注入: ヘルニコアを椎間板に注入します 。
- 水分を減らす: 酵素がプロテオグリカンを分解し、保水力を適度に下げます 。
- 圧力を下げる: 椎間板内の圧力が下がることで、神経を圧迫していたヘルニアが引っ込み、痛みやしびれが改善します 。
イメージ例
パンパンに膨らんだクッション(ヘルニア)から、少しだけ空気を抜いて柔らかくし、神経への当たりを優しくするようなイメージです。
3. ヘルニコアの「3つのメリット」と「注意点」
メリット
- 体に優しい(低侵襲): メスを使わないため、傷跡がほとんど残らず、体への負担が非常に少ないです 。
- 短期間でOK: 1泊2日の入院で、早期の社会復帰が可能です 。
- 一生に一度の治療: 治療は一生に一度だけ。繰り返し行う必要はありません 。
注意点
- 即効性ではない: 注射した直後に痛みが消えるわけではありません。効果が出るまで通常1〜数ヶ月ほどかかります 。
- 一時的な腰痛: 注射後、一時的に腰の重だるさや痛みが出ることがあります 。
- アレルギー反応: まれに発疹や、非常に稀ですがアナフィラキシー(強いアレルギー反応)が起こる可能性があるため、投与後は院内で慎重に経過を観察します 。
専門医からのメッセージ
「痛みはあるけれど、手術と言われるのが怖くて病院に行けない」と我慢を続けている方は少なくありません。ヘルニコアの登場により、これまで手術しか手がなかった患者様でも、注射一本で笑顔を取り戻せるケースが増えています 。
まずはMRI検査を行い、あなたのヘルニアがヘルニコアに適しているかどうか、精密に診断することから始めましょう。
「私のヘルニアにも効果がある?」と気になった方は、まずは一度外来でじっくりお話ししませんか?