経皮的椎体形成術(BKP)のご案内
「いつの間にか骨折」という言葉を聞いたことはありませんか?
骨粗鬆症によってもろくなった背骨(椎体)が、重力や軽い衝撃でつぶれてしまうのが「脊椎圧迫骨折」です 。
これまでは「安静にしてコルセットを巻く」のが一般的でしたが、激しい痛みが引かずに寝たきりになってしまうケースも少なくありません 。当院では、こうした痛みをわずか数ミリの傷口で、劇的に改善する「BKP(バルーン椎体形成術)」を行っています 。
BKP(経皮的バルーン椎体形成術)とは?
つぶれてしまった背骨の中で風船(バルーン)を膨らませ、できた空間に「医療用セメント」を充填して固める治療法です 。
- 手術時間 約30分~1時間程度
- 傷口の大きさ 約5mm(左右2箇所)
- 主な目的 痛みの早期緩和、背骨の変形矯正
BKP治療の3ステップ
- 空間を作る:背中に小さな穴を開け、つぶれた骨の中に細い管を通し、風船を膨らませます 。
- 形を整える:風船の力で、つぶれた骨をできる限り元の高さに戻します 。
- 固める:風船を抜いた後の空間に、医療用セメントを注入して骨を安定させます 。

この治療のメリット・デメリット
脊髄専門医として、良い点だけでなくリスクも包み隠さずお伝えします。
◎ メリット
- 痛みの即効性:手術直後から痛みが大幅に軽減し、翌日から歩行可能なケースが多いです 。
- 体への負担が少ない:全身麻酔で行いますが、出血が少なく高齢者の方でも受けやすい手術です 。
- 早期社会復帰:寝たきりによる筋力低下や認知症の進行を防ぐことができます 。
△ リスクと注意点
- セメントの漏出:稀にセメントが骨の外に漏れることがありますが、多くの場合は無症状です が,肺梗塞や心筋梗塞をきたしたという報告もあります。
- 隣接椎体骨折:治療した骨が強くなる分、その上下の骨に負担がかかり、新たな骨折が起きるリスクがあります 。
- 根本治療ではない:BKPは骨折を治すものであり、骨粗鬆症そのものを治すわけではありません。術後の薬物療法が必須です 。
対象となる方
- 脊椎圧迫骨折と診断され、数週間コルセット治療をしても痛みが改善しない方 。(ただし,圧迫骨折のすべてが手術適応になるわけではありません. )
- 痛みのために寝返りが打てない、歩けないなど、日常生活に支障が出ている方 。
- 「骨粗鬆症」があり、骨折した箇所が明確な方 。
「もう歳だから痛いのは仕方ない」と諦める必要はありません。BKPは、あなたが再びご自身の足で歩き、笑顔で過ごすための強力なサポートとなります。まずは一度、骨の状態を確認してみませんか?
まずは当院の専門外来で、あなたの痛みの原因を詳しく診断いたします。現在の痛みについて、下記より相談予約を承っております。